入替戦初戦　細野を攻略できず完投負け

東都大学野球春季1部2部入替戦、対東洋大1回戦が6月23日、神宮球場にて行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

1部の座をかけた戦いが始まった。打線は3回表、チャンスを作ると④岩本皓多(経4)の二ゴロの間に先制し、幸先の良い攻撃と思えたが、先発の松村青(商3)が、4回裏に東洋大打線に捕まり、逆転を許した。その後も、継投を重ねるが、打線の勢いを封じることができず、惨敗を喫した。

◆戦評

春季リーグ戦から、上位打順を入れ替えて臨んだ初戦。相手先発はドラフト1位候補とも呼ばれる細野（東洋大）。
1回表は、③大森廉也(法4)の四球、2回表には⑦角田蓮(法3)の中安打で出塁するが、いずれも後続が倒れ得点に結びつかない。
3回表、先頭の⑨髙田祐輝(政4)が直球を見極めて四球を選ぶと、①渡邉旭(現2)が犠打成功。②工藤波音(政3)も四球、③大森のゴロが相手のファンブルを誘い、1死満塁のチャンス。ここで④岩本が二ゴロを放った間に三塁走者が生還し先制する。

駒大の先発は、今春9度先発しているエース松村。松村は3回裏まで安定感のある投球で、安打を許さない投球。しかし、4回裏、1死からピンチを招くと、暴投で同点とされ、さらに満塁で二塁走者の封殺の間に三塁走者が生還し勝ち越しを許す。
5回裏からは、髙井駿丞(経3)をマウンドに送る。髙井は5、6回を三者凡退に抑える完璧な投球を見せる。

追いつきたい打線は7回表、2死から②工藤が四球、③大森が右安打、④岩本が四球を選んで、満塁のチャンスを演出。しかし、⑤神宮隆太(市4)が直球を見逃し三振。8回表も⑥小林伶斗(政2)の四球から得点圏に走者を進めるも、無得点で終え、チャンスをモノにできない展開が続く。

1点差を守りたい投手陣は、7回に髙井から東田健臣(商3)にスイッチ。7回裏を三者凡退に抑えるも、8回裏にピンチで③宮下（東洋大）に左適時二塁打を放たれ、追加点を許した場面で降板。マウンドには石川永稀(市2)がマウンドへ。
これ以上点差をつけられたくない駒大だが、暴投と④水谷（東洋大）の左翼手の頭を超える大きな二点本塁打でダメ押しを許す。
ここで西村陸努(商2)に交代し、後続は抑える。

明日につながる攻撃をみせたい打線は9回表、先頭の②工藤が左安打、④岩本も左安打で続くも、⑤神宮が遊飛、⑥小林が遊ゴロに倒れ、細野（東洋大）の前に完投負けを喫した。

◆インタビュー

◆大倉孝一監督

――細野（東洋大）相手に粘ったが
「簡単に打てるピッチャーではない。もう少し崩す必要があった」

――1点で終わってしまったが
「１点で終わったというより、ヒット4、５本で四球が7つあった中で2アウトからの残塁だったのでタイムリーが必要になるが、1アウトで2、3塁という機会があまりなかった。いい投手なのでもっと球数増やしたり、四球をもらったりして攻めきれなかった」

――期間が空いていたが細野対策はどうしていたか
「コンパクトにセンター返しを意識した。球は早いし高めを振ってしまったら元も子もない」

――低めの変化球の見極めは
「見極めはデータとしてわかっているので、高めの直球を振って、ワンバウンドの球を振っていては勝負にならない」

――今日の対戦での収穫は
「収穫はない。簡単に打てたら苦労はしない。粘って粘って食らいつくこと」

――改めて選手に伝えたいこと
「野球をやっている中での反省を潰さなければいけないが、今までやってきたことを引き続き明日もやること」

◆松村青(商3）

――３回までは完璧だったが
「自分の微調整で崩れてしまった。入れ替え戦はまだ終わっていない。明日勝たないと明後日はない。絶対勝つ」

（執筆者：東海圭起）