
春季2部リーグ戦開幕節 インタビュー

令和7年度東都大学野球春季2部リーグ戦が4月7日にUDトッラクス上尾スタジアムで開幕し、駒大は開幕節を専修大と戦った。開幕戦は敗れたものの、第2戦と第3戦で勝利し、勝ち点を獲得した。今回は、各試合後の香田誉士史監督と第2戦で適時打を放った眞邉麗生(法2)選手、第3戦で完封勝利を収めた仲井慎(法3) 投手のインタビューを掲載する。
◆第1戦 香田誉士史監督
ーー5回裏の眞邉選手の本塁打で一気に流れが来たと思ったが
「仲井も自分なりには頑張ったのかもしれないが、今日は運もなかった。10本の安打を打たれて、リズムがつかみきれなかった」
ーー打線はどうか
「固さもある者もいた、特に1、2番。1、2番が機能して、オープン戦などは良い感じで来ていたので、今日はそのようなところもあった」
ーー(相手先発が)長島投手ということは予想していたか
「信頼あるところで、長島君かなと」
ーー長島投手(専大)はベンチから見ていてどうだったか
「粘り強く、非常に伸びのある球。精神的な強さも含まって、粘りの投球をされたので、きっちり負けた」
ーー点差以上に感じるか
「仲井とは同じエース同士ということで行ったが仲井は倍の安打を打たれているし、相手には粘りの投球をされて悔しいが負けたなというところ」
ーー眞邉選手のパンチ力は目を見張るものがあるか
「あのような打撃ができるので、大きく育ってほしいと思っている」
ーー開幕戦黒星は監督就任3季目で初
「どちらかが当然負けるし、全て上手くいくとは思っていないので、黒星スタートだが明日どう頑張るか。あまりネガティブに考えないように、明日取り返すだけだと思っている」
ーー学生時代も大学野球の戦い方は経験していると思うが、2戦先勝方式というのは戸惑うか
「それはある。2勝目が欲しいというのが仇となってくることもある。先に1勝していても、その後2連敗したりもしてるので。1勝1敗になったら、意外と後手で1勝した方が勢いに乗っていけたりする。難しさはあると思っている。勝ったら勝ったで、さあ勢いで行こうと言っても次の日上手くいかないこともある。全勝できるとは思っていないが仲井でまずは勝ちたかった。1勝1敗にした時に仲井がまた頑張ってくれるのを期待するしかない」
ーー短期間のトーナメントとは違う大学野球の日程について
「学校も始まるし、もし(入替戦の)挑戦権を得た時には入替戦が6月末とかまでなので、長い戦いになってくる」
ーー盛り上げ過ぎてもいけないのか
「当然1戦必勝で行きたいが、先はまだまだあるというところでも考えていかなくてはいけない。上がったりトーンダウンすることも1部にいた時はあったし、今日も勝ち、明日も勝ちというのは求めていくが長く見ておかないといけない。最終的に粘っていた方が最後の最後の争いで優勝の可能性があるかなと思う」
ーー7回裏1死一塁での盗塁死は、行けたら行って良いという感じだったか
「ランエンドヒット。すっぽ抜けのチェンジアップのような球。来るかなというところで行かせた」
ーー8回裏に1年生の吉村航希(現1) が出場したが、どのような期待を寄せているか
「高校時代から勝負強さやパンチ力などがあり、オープン戦でも結果を出してきているので今回ベンチに入れている。あのような場面でのメンタルも持ち備えているので、空回りしなければ良いなと思ったがどっしりと見極めるところは見極めている感じだったので、良いデビューだった。体も大きくて強いスイングができるのでここからしっかり育ってくれればなと思う」
◆第2戦 香田誉士史監督
ーー眞邉選手は初球を打った。彼の安打から一気につながっていくかどうか
「そういうところはあって、彼は思い切り振っていく痛快さがある。彼が打って流れを呼ぶというのは結構ある」
ーー6回表2死一塁、出村夢太(法4)の二塁打で一塁走者が生還できなかったのは仕方ないのか
「もし(北嶋瑞己(法3)が)二塁にいたら還そうと思っていた。還って来たかったが、仕方ない。野球的にはあの場面、二塁打でホームに行きたいところではあったが、それを分かりながらの起用だった」
ーーその後だけに眞邉選手の1本が大きかったか
「火の出るような当たりだった。勢い付いた」
ーー1番の小林伶斗(政4)も2安打
「小林も良かった。鈴木塁(法3)はちょっと心配だが、守備も頑張っているので、期待している」
ーー西村陸努(商4) は好投していたが、6回の大量得点の後すぐ交代。予定通りなのか
「オープン戦の様子を見ていた時に、80球辺りから黄色信号が出る傾向があった。あの後も行けたのかもしれないが、鯉川晴輝(法2)や伴場柑太(営1)もいたのでつなぐと決めていた」
ーー伴場は1年生ながら良い投手
「びっくりしてる。期待している」
ーー眞邉の打順は6番が適しているのか
「まだ2年生なので。または1番など」
ーー眞邉はあえてクリーンナップではない方が良いのか
「最終的に中軸で出していきたい。雰囲気は出していけよという気持ち。今は6番にいるのが非常に良いかもしれない」
ーービジョンはあるけれどとりあえず検討しているのか
「オープン戦はいろいろと試してやれる」
ーー昨日も力強い打撃だった
「当たったら飛んでいくから」
◆第2戦 眞邉麗生(法2)


ーー6回の打席はどのようなイメージで立ったのか
「昨日の試合から点数が取れていないという中で、絶対に自分で点を取ってやろうという気持ちが強かった。2死だったが、そのような事は考えずに初球から行こうという気持ちが良い結果として出たのではないかと思う」
ーー初球は張っていたのか
「変化球を待っていて、スライダーやカットボールあたりを待っていた。良い所に変化球が入ってきたので、上手く開かずに前で捉えられた」
ーーほぼフルスイングなのか
「そういう訳ではない。自分の中では強く振るというよりも芯で。腕で振るというより体で振っている」
ーー思い切りの良さと荒っぽさは紙一重。その辺は難しくないか
「全て完璧に打てる訳ではない。良い打球が出れば、振り抜いて詰まりながら落とすという打球も自分は多い。場合であったり、カウントや相手投手の特徴に合わせてスイングの軌道を変えたりしている。チームバッティングではないがそのようなことを考えて打席に立っている」
ーーもう少し上の打順を打ちたいか
「自分が打つというよりも本当に勝ちたい。出させてもらっているので、役割を全うするだけ。しかし自分の打撃で勝ちたいというのはある。それよりもチームが勝つという気持ちが全員強いので、その中で自分が決めるという気持ち。そこまで上の打順で打ちたいとは思っていないが、もし任されたなら気持ちは変えずに、やっていきたいと思う」
ーー東邦高(愛知県)時代は何番だったか
「3番」
ーー通算本塁打数は
「10本くらい」
ーー昨日今日の打撃をみたらその数は驚きだが
「ライナー系の打球が多いので、上げるというよりも強く伸びる打球を心掛けている」
ーー体の中で1番強い部分
「体幹や手。握力は70後半から80ある。身体能力には自信がある。背筋などは280kg。小学校の時から父に習慣付けられていた」
ーーベンチプレスは
「120kgくらい」
ーー昨日今日と打撃が好調だが、その要因
「1試合に1本出したいタイプなので、あまり結果にとらわれず自分の形で打っていこうと。自分の形で打っていくのはもちろんだが相手投手に合わせるということ。高校の時にやらなかったことを大学でやっている。相手投手に合わせたり、割り切るというのを大学の練習でやらせていただいてそれが上手く良い結果になっている」
◆第3戦 香田誉士史監督
ーー3戦目にして理想的な試合ができたか
「3月中、オープン戦は連敗しないとか3戦目を意識したタフさなど、練習でやった。丸一日やり、丸一日やり、というのをこの3日目はキレキレでいかないとダメだと。そこのタフさがなかったら話にならないといったのが1つ。仲井で負けるというのが3月中になかったので『あれ』ってなったけどちゃんと2戦目、3戦目にもタフにやり返してくれて、また仲井がやり返してくれた。体のキレも良かった。うちの方が球がキレていた。初戦よりも硬さも取れていて。専修の方がキレてなかった。うちはキレてるなと試合前から思っていた。その辺は関係あるんじゃないかなと思うけれど、精神的なタフさというか肉体的なやってきたことができた。これを次の節もまた相手が違うわけだし、相性とかいろいろなものがあったりするけれど、そういう中で常に出していけたらと思っている」
ーー3戦目にいかに力を発揮できるかというのが大学野球の大事なところか
「あまり2連勝はないと思う。3戦目のキレが重要だということで去年の冬も今年の春も言いながらきた。やはり大事だなと思う」
ーー打順も思い切って眞邉を1番に
「増見優吏(社3)は肉離れ上がりなので、3月の中旬から渡邉旭(現4)とかが復帰してきたくらいなのでまだまだ。3戦目のタフさをやってきた人間ではないので、3戦目は西田翔哉(法3)で行こうという感じ。あとはもう良く頑張ったと思う」
ーー西田と鈴木も活躍し
「塁もずっと出ていなかったから。昨日ちょうど打って今日もスタメンでいいんじゃないかって。夜に個人練習やって、朝も起床前からバッティングしていたので」
ーー眞邉は1番になると、昨日6番にいた時の方が
「打順は結構ある。4番に置くと格好つけたり。意外と北嶋が4番に置いておいても何も変わらず変な意識がない。出村は4番におくと気負ったりする」
ーー3季目である程度、自分のイメージ通り選手が動いてくれるようにある程度なってきたか
「それはもう断然。チームの力量はまだまだだが、180度変わった」
ーー効率の良い先制点だったが
「去年はそこの弱さがとかがあり悔しいれども試合の中で出せない、出しきれないところには秋終わったあと主将中心に一生懸命取り組んできた。そこは当然、こういうことができるチームにしたいと。ただ、1節で終わるわけじゃない。2ヶ月から3ヶ月のタフさを持たせる。そこのタフさを持たせる中で野球も効率よく緻密なことができるようにというのを目指している。まだまだだけれども」
ーー方向性、チームは180度変わり浸透してきたが、香田さんになって駒大がオーソドックスになった。昔は満塁でエンドランとかしていたが、緻密とは違った言い方なのかもしれないがオーソドックスな野球。そこは何か意識があるか
「力がある程度対等だと勝ち切る方が良いと思う。細かいことをやっていないわけじゃない。いろいろなサインの中でスタートを切らす可能性もちゃんとある。トリッキーなことというよりもやるべきことをしっかりやってきた。オーソドックスといえばオーソドックス。その中でやるべきことをしっかりやる。オーソドックスで力勝ちするのが一番良いと思う」
ーー大学野球の戦い方は社会人寄りなのか、高校生寄りなのか
「リーグ戦でずっと同じ相手と戦っているから準備をしておきながら高校野球的な発想は絶対ある。社会人と対等くらいの投手の力と打者。そこは持ち備えないと上まで行った時に東都の1部、全日本選手権とかも結局トリッキーというのもあるけれども力で勝たないと力負けする感じ。東都の1部は全部そんなチーム」
ーー1試合は勝てても、3試合やったら
「それだけ。その中でしっかり勝ち切る。そのチームがたぶん全日本、今2部だけどうちだって全日本に出れば勝つと思う。今でもそういう力がつけたい。力が欲しい」
ーー現時点では3季目にして今日の試合はようやくこういう試合ができるようになったかなと思うが
「離して、完封でというような試合はまずなかったし、そんなに点も取れなかった。ここっていうところでガチってっていうのを去年はずっとだった。力負けしていなく外野も前に来られていたが、深くなってきている。そういう所の強さとか引けをとっていない。かなり選手層、選手力だと思う。東洋とか専修とか、東洋は1部に上がったけれども負けたくなかった。そういう勝ちができたし、3戦目に力が発揮できたのは大きい」
ーー仲井も順調に成長している
「反省だらけのグズグズ完封。初回から球数多くなる」
ーー彼なりに力配分しているか
「勉強中というか下手だと思う。自分なりにはやっている。でもそれが伸び代。賞賛はするんだけど、彼は伸びていかないといけない」
◆第3戦 仲井慎(法3)


ーー今日はどのような気持ちでマウンドに上がったか
「初戦負けていて、この試合はかなりネジを巻いて『やり返したろ』という感じで昨日勝った時点で、絶対やり返すという気持ちだった」
ーーランナーを出した時とランナーがいない時のストレートはペース配分しているか
「ピンチになった時はギアを上げて変に力まず」
ーー100キロ台のカーブは前から投げていたか
「1戦目はなかなか制球が定まらなくて苦しんだが、今日は相手の2試合の傾向を見てこれを使っていかないとダメだと思った」
ーー1試合目あれだけ投げて、2試合目中1日空けて、3試合目またこれだけちゃんと投げれたのは初めてか
「はい」
ーー3年生になって自分なりに1番成長したのは
「まだまだ課題はあるが、そこを潰していけたらと思う」
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