高槻地震被害(大阪府北部地震)2018年6月18日7時58分発生
揺れの大きかった地域は市区町村名の最初の一文字を表記した。 スケールは、図中の表示場所の大まかな目安。 気象庁推計震度分布図(速報)、気象庁震源リスト、産業総合研究所活断層データベースを利用。 国土地理院50m-DEMをを用いて、カシミール3Dで作画。60度俯瞰、高さ強調3倍。 活断層データベース(産総研)KMLファイル 駒澤大学学生による、地震当日の被害状況収集(インターネット調査) |
地名の読み方
枚方(ひらかた)市:40万都市。京街道の宿場町。京都府とも接す。
箕面(みのお)市:13万5千人のベッドタウン。
交野(かたの)市:人口7万6千人。奈良県とも接す。
吹田(すいた)市:人口37万8千人。交通の要衝。千里ニュータウン。
国土交通省DiMAPS(こちら)
国土交通省が公開してる災害情報統合システム。地理院地図をプラットフォームとして、道路や河川施設などの被害状況?対応状況が地図上でみられる。情報更新がやや遅いが、災害の全体像を把握するのに適している。
余震の震源
本震の震源は、大阪府立槻の木高等学校直下13kmということになる。槻の木高校では被害はなかった模様。地震は6月18日7時58分に発生した。20日24時までに、M2.0以上の余震が80回発生しているが、震央から2.5km以内のものが大多数である。高槻活動セグメントに近い場所ではあるが、余震発生域が帯状となっているわけではなく、高槻活動セグメントとの関係は良くわかっていない。最大余震はいまのところM4.1(19日0時31分)で、それほど大きなものではない。 すべての活断層が把握されているわけではなく、堆積平野では埋もれてわからない活断層もあるだろう。ちなみに、有馬-高槻断層帯の評価としては、M7.5程度の地震が、30年以内に、0%~0.03%ということであった。(地震調査研究推進本部) 気象庁震源リスト(KML) 18日7時58分~20日24時00分、M2.0以上、近畿地方のみ 上図の地理院地図(1.22MB、重い) |
ブロック塀の倒壊
地震によりブロック塀が倒壊して犠牲者が出るのは今回がはじめてではない。
1978年6月12日に発生した宮城県沖地震では、仙台市で震度5であったが、郊外の住宅地でブロック塀の倒壊が相次ぎ、ブロック塀による死者が16人におよんだ。(東日本大震災の33年前の地震)。 教訓として建築基準法が改正(1981年)された。1.2m以上の高さの塀は、補強の為の「控え壁」を一定間隔で施工する必要があり、高さの上限も2.2mとされた。寿栄小学校のブロック塀は、いずれも満たしていない違法建築であると伝えられている。なお、倒壊したブロック塀は、1981年の法改正以前に作られたもののようだ。(参考:1975年1月の空中写真)
災害復旧とGIS
大阪ガスが公開した「復旧見える化システム」20日15時段階(地震発生から約55時間後)。 復旧の状況が地図上で表示されわかりやすい。ガス会社への電話問い合わせを減らす効果もあろう。 地図ベースはインクリメントP、システムはエスリジャパン。 |