関東を通過する秋の台風
関東地方には、ほぼ毎年のように台風がやってきます。下の地図には、台風の中心経路と、特に風が強かった地域を彩色しました(最大瞬間風速)。台風の経路の特徴と、特に強い風が吹く地域について、地図から情報を読み取ってみましょう。
※図をクリックすると大きな地図が開きます
【異例の西進台風】
【最盛期の台風】
※マウスを図にのせると解説図が表示されます。 気象レーダーがとらえた台風の雨雲の様子です。 (2007年台風11号) 沖縄本島の西海上に、 渦状の雨雲がみられ、台風の眼が確認できます。 このように均整のとれた雨雲は、 最盛期の強い台風でよくみられます。 関東に近づく頃には、 東西の雨雲のバランスが崩れ、 台風の眼がぼやけた場合が多いです。 眼がはっきりしている最盛期の台風では、 目のまわりのドーナツ状のエリアで 非常に激しい雨が降っています。 台風が近づいて、内側降雨域に入ると、 その激しい雨が継続して大雨になります。 また、台風の中心から少し離れて、 らせん状に活発な雨雲の列が取り巻いています。 ※背景地図の緯度経度は1度間隔です。緯度1度分が約111kmです。 ※気象庁WEB、気象レーダー画像を切り取り使用した。 |
【台風の雨雲の立体構造】
台風の雨雲の模式図です。マウスを重ねると、空気の流れが表示されます。 台風の雲の直径(横)が300km~1000kmであるのに対して、雲の高さ(縦)は10~13km程度なので、上の図は、縦方向を10倍から30倍程度、強調していることになります。地表面(図では海面)付近では、まわりから高温?高湿の空気が流れ込んできます。その湿った空気が上昇気流となって、活発な雨雲を作ります。台風の上空ではまわりに向かって高温の空気が吹き出しています。台風の渦巻は周りからの湿った空気によって維持されています。海水温の温度が低くなると、湿った空気が少なくなり、台風としては衰えます。台風が上陸しても水分が少なくなり、やはり衰えていきます。 ※気象関連書籍を参考に独自に作画したもの |