球磨川豪雨(2020年7月3日~4日)
【人吉市街の増水】
国交省の河川監視カメラの様子です。撮影時刻は不明ですが7月4日朝とみられます。 建物は人吉温泉中央病院です。写真左が球磨川手前から奥に流れています。 奥の人吉橋に自動車がみられますが、おそらく立ち往生しているのでしょう。 写真手前が山田川で右から左に流れています。この場所は合流点です。 グーグルストリートビュー |
【人吉盆地の浸水被害被害想定】
国土地理院では、水害発生後、迅速に浸水推定図を公表しました。 SNSで公表された写真の場所を特定し、それを地図に反映させ、標高値などを考慮して作られました。 地理学はフィールドワークを大切にしていることから、しっかり現地調査を行うことが重要ですが、 災害の場合は、被害状況を迅速につかむことで、救助活動や復旧?復興に活かすことができます。 なお、地理院地図上で、浸水面積をもとめる作業も可能です。 浸水深を掛け算すれば、おおまかですが、あふれた水の量も推算できます。 浸水範囲のKMLファイルをトレースして作成しました(こちら)。 グーグルアースならば、ダウンロードしてクリックするだけでみられます。 地理院地図を開いて、KMLファイルをドロップすると重なります。 KMLデータならば、さまざまな地図アプリで、利用することができます。 |
【人吉市街の浸水被害】
図をクリックすると、大きな図がみられます。青枠は浸水範囲です。標高値も入れました。 中心市街地が洪水に見舞われたため、 JR人吉駅をはじめ、球磨病院、人吉中央温泉病院、人吉記念病院などが浸水したようです。 市役所仮本庁舎や消防本部など防災拠点も被害にあっています。 シルバー人材センターなど、高齢者福祉施設なども浸水範囲の中に入っています。 水害ハザードマップと比較すると、 今回の浸水地域は、事前に浸水が想定されていたことがわかります。 人吉市で亡くなった方は、球磨川上流から記載すると、 絹屋町2人、老神町2人、上青井町1人、下青井町3人、相良町1人、 上薩摩瀬町1人、下薩摩瀬町5人、下林町5人、中神町1人です。 多くの方が自宅で見つかっています。球磨川に流されてしまって、八代沖合の海上で見つかった人もいます。 山村武彦さんの現地被害写真リンク *山村さんは自然災害の現場に足を運び、災害写真資料をWEB公開されている方です。 |
【死者の年齢分布】
死者は高齢者に集中しています。 近年で高齢者が多かった自然災害としては、 2018年倉敷市真備の水害、2016年岩手県岩泉の水害、2016年熊本地震 などがあります。 |