西日本広域豪雨(平成30年7月豪雨)
*災害の概要を把握するために、速報的に作成したものです。
【高梁川水系】*クリックで詳細図を表示
【河床勾配と破堤箇所】
地理地図断面図機能で取得した標高をもとに作図した。高梁川の河口は「倉敷みなと大橋」、高梁川と小田川の合流点は、山陽新幹線橋梁付近としている。矢印は破堤箇所で河川別に色分けしている。 小田川は、下流部において、緩やかな流れとなっている。琴弾岩から福松橋の勾配は1/1656(0.604‰)、福松橋から高梁川合流点までの勾配は1/4032(0.248‰)、高梁川本流の水位が高まり、小田川が排水不良となったようだ。また、小田川の支流も同様に排水不良に陥ったようである。小田川と支流の合流地点で越水が始まり、やがて破堤したようだ。 末政川や真谷川では、合流点から約500m上流で破堤している。 |
【小田川流域の雨量】
岡山県観測による小田川流域の10分間雨量。グラフは上流から下流に向かって並べた。橙色が5mm以上(60分続けば30mm以上の激しい雨)、赤色は9mm以上(60分続けば54mm以上の非常に激しい雨)。積乱雲群の東進に伴い、強雨域が上流から下流に移動したとみられる。河川の流出にはラグがあるので、下流ほど増水の危険が高いことがわかる。 |
【箭田橋付近の河川横断面】
小田川?高馬川合流点付近の小田川の断面図。地理院地図断面図機能を用いて標高データを得て、マイクロソフトエクセルおよびペイントソフトで作図。地形図から堤防天端の標高は17m位とみられる。右岸では越水、左岸では越水の後に破堤したとみられる。氾濫発生時のこの場所の水位は、17mを超えていたものと考えられる。図の高さ方向は約25倍強調されている。 |