開校130周年記念棟が国交省の「住宅?建築物省CO2先導事業」に採択――環境に配慮した都市型キャンパスを実現

Date:2015.07.31 大学の取り組み?行事
総務部 広報課

本学は、2012年に開校130年、2013年に駒沢移転100年を迎えました。本学の特長のひとつであるワンキャンパスというメリットを活かした環境で、本学学生がより意欲的に学ぶことのできる環境を作っていくために、駒沢キャンパスの再開発計画を進めています。この計画は長期にわたり行うものとなりますが、まずは体育館(6号館)と9号館がある場所に「開校130周年記念棟」の建設を開始しました。

「開校130周年記念棟」完成イメージ
「開校130周年記念棟」完成イメージ

9階建ての高層棟と4階建ての低層棟から成る記念棟は、2017年12月竣工、2018年4月運用開始予定です。その後、平屋建ての低層棟を建設します。延べ床面積は24,869平方メートルです。

この開校130周年記念棟が、このたび国土交通省の平成26年度(第2回)「住宅?建築物省CO2先導事業」に採択されました。これは、省CO2の実現性に優れたリーディングプロジェクトとなる住宅?建築プロジェクトを国が支援することで、省CO2対策の推進や住居?生産環境の向上などを図ることを目的とする事業です。採択にあたっては、恵まれた環境に位置する特性を活かしたバランスの良い設計計画やICTを活用した設備の最適制御などが評価されました。

本事業では、駒沢オリンピック公園等の周辺環境に調和し、空地?緑を取り込んで風?光?熱等の自然エネルギーを活用します。日常の省CO2だけでなく災害対応拠点としてBCP(Business Continuity Plan:災害などリスクが発生したときに重要業務が中断しないこと、また、万一事業活動が中断した場合でも、目標復旧時間内に重要な機能を再開させ、業務中断に伴うリスクを最低限にするために、平時から事業継続について戦略的に準備しておく計画)にも寄与します。また、自律型水冷式空調制御システムや無線による個別調光制御システム、BEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)などICTを活用してエネルギー管理の最適化を図ります。災害時には、キャンパス内で最も安全な建物として、事業継続と復旧の拠点として機能する電源確保等を行います。

住宅?建築物省CO2先導事業評価委員からの概評

恵まれた環境に立地する特性を活かし、パッシブ技術を取り入れたバランス良い建築計画とするほか、設備の効率的な運用に向けた最適制御等の取り組みは今後の波及が期待され、先導的と評価した。大学キャンパス内の環境配慮型施設である特性を活かし、本施設が教職員、学生の省エネ行動促進への取り組みに活用されることを期待する。