法学部の内海麻利教授の著書が日本都市計画学会賞を受賞しました
Date:2022.06.06
研究?授業
総務部広報課
6月3日(金)、法学部の 内海 麻利 教授が日本都市計画学会賞(論文賞)を受賞しました。この賞は都市計画の進歩、発展に顕著な貢献をした優秀な論文に与えられるものです。
対象となった業績(著書)と受賞理由は次の通りです。
■著書:『決定の正当化技術-日仏都市計画における参加形態と基底価値』2021年、法律文化社
都市計画決定は、多様な主体から様々な意見が出される中で、なぜその都市計画を決定するのかを明確化する必要がある。しかし、この点に真正面から学術的に向き合われることは少なかった。こうした中で、本業績は、都市計画の決定が社会や人々に対して説得力を持つための「正当化理由」「正当化技術」に着目し、都市計画学、政治学、行政学、行政法学、政策学等を横断的、かつダイナミックに統合しながら、新たな理論的枠組みを生み出している。特に、「私有権と公共の福祉」という論点に対して個別権利利益優先である日本と一般公益優先であるフランスに着目し、都市計画決定における「正当化理由」「正当化技術」に関する一連の研究成果は、都市計画分野のみならず、熟慮型民主主義などの新たな意思決定手法が期待される他分野に対しても一定の見通しと多くの議論の材料を与えている。よって、日本都市計画学会論文賞に相応しいと判断した。