主任あいさつ

第二部門主任 東 辰之介

新しい言葉を学ぶことは、新しい世界を開くための〈カギ〉を手に入れることです。知らなかった言葉が親しい言葉へと姿を変えてゆき、知らなかった世界が「私」の世界へと変わっていきます。このようにして、世界のなかの「私」は広がっていくのです。
しかし、それだけではありません。
「私」にとって身近な世界が、違ったふうに見えてくるでしょう。新しい世界と比較することで、「私」は既知の世界をこれまでと違う角度から見ることになるからです。こうして世界に対する理解は深まっていきます。

そのようにして「私」と「世界」を変えていく、〈コトバ〉は本当に不思議な〈いきもの〉です。〈いきもの〉にはそれが育った風土?歴史?文化があります。〈いきもの〉の生態の仕組みを学ぶことは、同時にその〈いきもの〉を育む環境を学ぶことでもあります。

本学では、英語のほかに、そのような未知の〈いきもの〉=〈コトバ〉として、中国語?ドイツ語?フランス語?スペイン語?ロシア語?朝鮮語を学ぶことができます。それぞれの言葉の仕組みを知ることで、それらの育った環境が、「私」にとってきっと身近なものとなるでしょう。

そして――

「世界の中で私が広がる 私の中で世界が深まる」